植物性乳酸菌は、ヨーグルトなどの動物性乳酸菌よりも10倍強く、生きて腸まで届くと言われています。そんな頼もしい植物性乳酸菌の特質や効果、効能があるのか簡単にご説明しながら、植物性乳酸菌たっぷりのお勧めレシピをご紹介します。
目次
植物性乳酸菌ってなに?

植物性乳酸菌は、植物生まれ。大豆や野菜を発酵させた食品に多く含まれています。
どうやってできるの?
植物の中には、もともと生育している乳酸菌があります。そして植物が発酵する過程で植物の中の糖類(ブドウ糖、ショ糖など糖なら何でもOK)から乳酸菌を作り出します。
どうして植物性乳酸菌は強いの?
植物性乳酸菌が動物性乳酸菌より強いと言われるのは、植物からできる乳酸菌は厳しい環境でも育つからなんです。
例えばヨーグルトは、栄養価の高いミルクを使います。そして発酵させる段階で(菌によって25℃から40℃)安定した温度を保つ必要があります。また発酵時間や衛生面もかなり注意が必要です。
逆に、漬けものに代表される植物性乳酸菌は、発酵のために塩や唐辛子などが使われます。また保管状況は室内や屋外と保管温度も様々な上、人の手が直接触れることも度々あります。こんな状況で植物性乳酸菌はサバイバルに育ちます。
これが、植物性乳酸菌が強くて胃酸にも負けずに腸まで届き、腸内環境を良くしてくれる理由ですね。植物乳酸菌が日本人向きな理由を、次の項目で見てゆきましょう。
植物乳酸菌は日本人向き!?

植物性乳酸菌がより馴染みやすいのは、私達の食生活の歴史が関係しています。日本人は昔から菜食で、お肉や乳製品が食生活に入ってきてまだ100年ほど。常食するようになったのは近年50年くらいです。
体が慣れ親しんでいる植物性乳酸菌
その昔から、常備保存野菜として漬け物を作って食べてきました。もちろん、乳酸菌があるなんてことは知りませんが、私達の体は長い菜食生活で植物性乳酸菌に慣れ親しんでいるわけです。
乳糖分解酵素が少ない
お魚は食べていましたが、お肉や乳製品を食べる習慣は日が浅いので、欧米人に比べると乳製品に含まれる乳糖を分解する酵素が少ないのです。だから野菜生まれの乳酸菌がお腹にぴったり合うのですね。
ヨーグルトやチーズを食べてもお腹の調子が整うどころか、逆に調子が悪くなる方は乳糖分解酵素が少ないのかもしれませんョ。
植物性乳酸菌を含む食品

私達の周りにたくさんある植物性乳酸菌製品、どんな物があるでしょう・・・
代表的な食品
味噌や漬物です。でも、漬け物は浅漬けではなく、ぬか漬け・柴漬け・すぐき漬け・キムチ・ザーサイなどしっかり漬けこまれ発酵していることが大切です。
漬物以外の食品
お醤油、かつお節、甘酒、なれ寿司、お酒にワインなどがあります。
植物性乳酸菌のサプリ
乳酸菌サプリ、乳製品由来とばかり思っていましたが、植物性乳酸菌を使った物もあります。すぐき漬けから発見された「ラブレ菌」を使ったサプリが、カゴメやカネカから出ています。また最近は青汁と「ラブレ菌」を組み合わせた物も出ています。
こうして見ると、植物性乳酸菌は動物性乳酸菌と比べて色々な食品から摂ることが可能なんですね。
植物性発酵食品の作り方:基本編
それでは、これから植物性乳酸菌作りに挑戦してみましょう!基本はキャベツの塩漬けです。えっ、それで乳酸菌を作れるの?って思いますよね。でも大丈夫、ちゃんと発酵してくれます。作り易い分量にしていますからぜひ試してみてくださいね。
キャベツの漬物
材料
キャベツ 4分の1玉(250g)
塩 小匙 1杯(5~6g)
作り方
- キャベツの芯を除いて細切りにし、ポリ袋に入れ塩を加える。塩がまんべんなくキャベツに行きわたるようにもむ。
- ポリ袋の空気を抜き、出来るだけ真空に近い状態にする。
- ボールに入れ、重しをして部屋の中で2日間くらい漬け込む。
これで仕込みは完了!
キャベツの漬物は置いていくとどんどん発酵が進み酸っぱくなりますので、好みの味になったら冷蔵庫に入れて保存してください。
摂取のポイント⇒少量を毎日摂る
口から入った植物性乳酸菌はヨーグルトなどの乳酸菌同様、体内に長くとどまっていることができません。そのため、一度にたくさんの乳酸菌を摂取するよりも少量を毎日取ることが有効です。
植物性発酵食品の作り方:応用編
基本のキャベツの塩漬けを応用すると、他に3種類の植物性発酵食品が作れます!
簡単白菜漬け
基本のキャベツの塩漬けの、キャベツを白菜(4分の1株を3cmの短冊切り)に代えるだけ。作り方は同じで、美味しくて乳酸菌いっぱいの白菜漬けが作れます。
簡単キムチ(白菜漬けのバリエーション)
こちら、韓国の友人から教えてもらった簡単な作り方です。少量で作れるようにしてあります。
材料
材料 | 分量 |
---|---|
白菜漬け | 丸一日室温に置いたもの |
昆布 | 10cm位 |
水 | 100ml |
魚醤(ナンプラー) | 小さじ1 |
水溶き片栗粉 | 片栗粉小さじ1/2 + 水小さじ1 |
韓国唐辛子粉 | 中挽き大さじ2~3 |
すりおろしリンゴか梨 | 1/8個分 |
蜂蜜 or三温糖 | 大さじ1 |
すりおろし生姜 | 小さじ1弱 |
すりにんにく | 1片分 |
にんじん | 小一本を千切り |
にら | 1/4たば、3cmに切る(なくてもOK ) |
すりごま | 小さじ2 |
塩 | 2つまみ(味を見ながら加える) |
作り方
白菜の塩漬けを仕込んでいる間に、タレを作る
- 水100ccを鍋に入れ火にかけ、昆布を入れて、水が半分量になるまで煮る。
- 昆布はとりだして細切りにしておく。この出し汁の中に、水溶き片栗粉を加え火にかけ直しとろみをつける。
- とろみを付けただし汁に、塩以外の他の材料を全部入れてよく混ぜる。
- 白菜がしんなりしてきたら、軽く水気を絞り、タレとよく混ぜ合わせ、味を見る。
- 塩味が薄いようなら、塩を加える。後は袋かタッパーなどの容器に入れ発酵を待つ。
ドイツのザワークラウト
基本編のキャベツの塩漬けのバリエーションです。
材料
材料 | 分量 |
---|---|
キャベツ | 4分の1玉(250g) |
塩 | 1杯(5~6g) |
キャラウェイシード | 1つまみ |
ローリエ | 1/2枚 |
粒故障 | 1粒 |
唐辛子 | 1/4本 |
作り方
- キャラウエイシード、粒コショウは粗くつぶし、トウガラシは輪切りにする。
- キャベツの芯を除いて細切りにし、ポリ袋に入れ塩と(1)の材料を加え、キャベツに行きわたるようにもむ。
- ローリエを加え、ポリ袋の空気を抜き、出来るだけ真空に近い状態にする。
- ボールに入れ、重しをして部屋の中で2~4日間くらい漬け込む。
いかがですか?案外簡単なものでしょう?しっかりと乳酸菌が働いて、漬けこんでから2~4日で酸味が出てきます。こうなれば植物性乳酸菌がたっぷり含まれています。
ザワークラウトもキムチも自宅で作れば、正真正銘の植物性乳酸菌食品の出来上がりです。
まとめ
植物性乳酸菌は、菜食主体だった日本人の体に向いていることが良く分かりました。それに色々な食品から摂れる上家庭で作って植物性乳酸菌を常備できますから、毎日の食生活に取り入れやすいですね。
でも、家庭で作るものは大丈夫ですが、最近は発酵食品風の物も多いので注意してくださいね。また発酵食品は塩分が気になるところ、毎日少しずつ摂取するのがポイントです。
ですが、塩分が気になる方、毎日のメニューに合わせた数種類の植物性乳酸菌を常備するのが難しい方もいらっしゃるでしょう。そんな方には、善玉菌をしっかり補給できる乳酸菌サプリがおススメです。
 
 
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